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10月はピンクリボン月間です

“ピンクリボン”とは?
乳がんについての正しい知識を広め、検診やセルフチェックなど、乳がんの早期発見・早期治療の大切さを伝える活動の世界規模のシンボルマークです。
今や女性の「11人に1人」がかかる乳がん。毎月のセルフチェックを習慣づけ、また40歳になったら定期的に乳がん検診を受診しましょう。

ピンクリボンロゴマーク.jpg

(佐賀県のピンクリボンマーク)

 

乳がんとは?

  • 乳がんは女性がかかるがんで一番多いがんです

乳がんは、乳房のなかの母乳をつくるところ(小葉組織)や母乳を乳首まで運ぶ管(乳管組織)から発生するがんです。
胃や大腸などのがんとは異なり、働き盛りの世代である30歳代後半で急増し、40歳代後半と60歳代前半にピークを迎えます。

 

  • 乳がんは早期発見・早期治療でほとんどが治るがんです

しこりの大きさが2cm以内で、リンパ節や他の部位に転移がなければ、9割の方が治ります。

 

  • 乳がん患者さんの約半数が自分で異変に気づいています

 自分で触って偶然見つかる乳がんのしこりの大きさは2cm以上です。セルフチェックを習慣にすると、1cmの大きさにも気づけるようになります。
“しこり”にならないタイプの乳がんもあり、早期に発見できるのがマンモグラフィーやエコー検査です。
しこり画像.png

(出典元:認定NPO法人J.POSH

※しこりは何年もかかって大きくなるものと、短期間で大きくなるものがあります

 

やってみよう!乳がんセルフチェック
セルフチェック画像.PNG 

(出典元:認定NPO法人J.POSH

乳房やわきの下などに異常を見つけたら、すぐに乳腺(外)科で診察を受けてください。

 

乳がん検診とは?

  • どこで受けられるの?

お住まいの市町の検診のほか、職場の検診や人間ドック等で受診できます。(※職場等で受診の機会がなければ、市町の検診は国保の方に限らず受診できます。)
集団検診の日程や会場はがんポータルさがのこちらのページから検索できます。
個別の医療機関での検診は、各市町の窓口にお問合せください。

 

  • マンモグラフィー検査とは?

乳房専用のレントゲン検査です。少ない放射線の量で安全に乳がんの検出ができます。

 

  • どうやって検査するの?

透明の圧迫版で乳房をはさみ、薄く伸ばして撮影します。乳房のなるべく多くの部分を撮影するため、また少ない放射線量でがんと正常部分の区別がつきやすい画像を作るためです。

 

  • おもな対象年齢は?

自治体が行う住民検診の対象は40歳以上です。40歳未満は乳がんになる人が少ないため検診の効率が低いということと、40歳未満では乳腺が発達しているため、マンモグラフィーでは乳腺の異常がわかりにくいことがその理由です。(詳しくは「高濃度乳房」の欄をご覧ください。)
検診の結果、悪性の可能性がある場合、「異常あり」「精密検査が必要です」というお知らせがきますので、必ず精密検査を受診しましょう。

 

  • 超音波検診とは?

超音波検診では、超音波を発する器具を直接乳房に当てて動かし、超音波をあてて返ってくる反射の様子を画像にして診断を行います。超音波は数ミリの手に触れないしこりを見つけだすことができますが、治療の必要のない良性の病変も拾い上げるため、その区別に注意を要します。
超音波検診は、乳がんの死亡率が減少するか、まだ科学的根拠や受診者の不利益が明らかになっていないため、現在住民検診としては行われていません。

 


乳がんに関する疑問、お答えします

  • 乳がんになる女性が増えた原因は?

食生活の変化(高タンパク、高脂肪食の摂取増加など)や、女性の生活環境の変化(初潮年齢の早期化、晩婚化、少子化、初産年齢の高齢化)などが原因と考えられています。

 

  • 乳がんになりやすい人は?

閉経後の肥満、喫煙、過度のアルコール摂取、早い初経、遅い閉経、初産年齢が高い、出産数が少ない、授乳経験が少ないことは乳がんになりやすいと言われています。

 

  • 男性は乳がんにならないの?

男性も乳がんになります。男性の乳がんは、女性と比較して100対1の割合での発症といわれています。

 

  • 遺伝性の乳がんもあるの?

乳がんの5~10%は遺伝性であるといわれています。近い血縁の二人以上が乳がんである、若年乳がん、両側性・多発性乳がん、男性乳がんなどでは遺伝性乳がんの可能性があります。遺伝子の検査で遺伝性乳がんが疑われる場合にはそれに合わせた治療や検診が行われます。

 

  • 乳がんの治療方法は?

手術には乳房温存術と乳房全切除術があります。手術後に放射線治療を行うこともあります。乳がんにはいろいろなタイプがあり、それぞれにあった抗がん剤治療、ホルモン治療、分子標的治療を手術の前後に行います。
また乳房のふくらみを新しく造る、乳房再建手術もあります。

 

  • 妊娠中、授乳中に乳がんになったら?

一般に妊娠の継続や出産・授乳が、がんの進行や再発に影響することはありません。担当の乳腺専門医や産婦人科医とよく相談のうえ、治療方針を決める必要があります。

 

  • 高濃度乳房とは?

乳房の中の乳腺が多く、マンモグラフィ―で乳房が白く写るタイプの乳房のことです。
乳房は主に乳腺と脂肪からできていて、この割合は個人によって異なります。マンモグラフィーでは、乳腺が白く脂肪が黒く写るので、乳腺が多い乳房は白く濃く写る(乳房の濃度が高い)ことから、この乳腺が多いタイプの乳房が「高濃度乳房」と呼ばれています。
マンモグラフィーでは乳がんなどの乳房の病気は白く写ることが多く、高濃度乳房では白い乳腺の陰に病気が隠れることがあり、がんが見つかりにくいと考えられています。ただし、高濃度乳房の場合であっても、マンモグラフィーでがんを全く発見できないということではありません。
マンモグラフィーですべての乳がんが見つかるわけではありませんが、このことは高濃度乳房だけではなく、どの乳房の構成でも当てはまります。また、どの検査にも限界があり、マンモグラフィ―のみならず、超音波検査やその他どのような診断方法を用いても、100%乳がんを発見できるわけではありません。

一般的に、加齢とともに乳腺が減少するため、年齢が高いほど高濃度乳房の割合は低くなります。
また、高濃度乳房であるからといって、将来必ずがんになるわけではありません。高濃度乳房であるかどうかにかかわらず、定期的に自身の乳房を確認することや、検診を定期的に受診することが大切です。

 

 

がんを予防する方法は?
「がんを防ぐための新12か条」を参考に、生活を見直してみましょう。
(出典元:公益財団法人がん研究振興財団

1条 たばこは吸わない
2条 他人のたばこの煙を避ける

たばこを吸っている人は禁煙をしましょう。吸わない人も他人のたばこの煙を避けましょう。

 

3条 お酒はほどほどに
飲む場合は1日当たりアルコール量に換算して約23g程度まで(日本酒:1合、ビール:大瓶1本、焼酎や泡盛:1合の2/3、ウイスキーやブランデー:ダブル1杯、ワイン:ボトル1/3程度)、飲まない人、飲めない人は無理に飲まないようにしましょう。

 

4条 バランスのとれた食生活を
5条 塩辛い食品は控えめに
6条 野菜や果物は不足にならないように

食塩は1日当たり男性8g、女性7g未満、特に高塩分食品(たとえば塩辛、練りうになど)は週に1回以内に控えましょう。
野菜や果物不足にならないようにしましょう。
飲食物を熱い状態でとらないようにしましょう。

 

7条 適度に運動
たとえば、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分行いましょう。また、息がはずみ汗をかく程度の運動は1週間に60分程度行いましょう。

 

8条 適切な体重維持
中高年期男性のBMI(体重(kg)/身長(m)×身長(m))で21~27、中高年期女性では21~25の範囲内になるように体重をコントロールしましょう。

 

9条 ウイルスや細菌の感染予防と治療
ウイルスや細菌の感染予防(ワクチン)や早期治療で発生を防ぐことのできるがんもあります。地域の保健所や医療機関で、1度は肝炎ウイルスの検査を受けましょう。検査を受けられる医療機関はこちらから検索できます。
また、胃がんにはピロリ菌、子宮頸がんにはヒトパピローマウイルス(HPV)が関与していることが知られています。

 

10条 定期的ながん検診を
1年または2年に1回、定期的に検診を受けましょう。検診は早期発見に有効で、前がん状態も発見できます。

 

11条 身体の異常に気がついたら、すぐに受診を
やせる、顔色が悪い、貧血がある、下血やおりものがある、咳が続く、食欲がない、などの症状に気がついたら、かかりつけ医などを受診しましょう。

 

12条 正しいがん情報でがんを知ることから
科学的根拠に基づくがん情報を得て、あなたに合ったがんの予防法を身につけましょう。

お知らせ   2019/09/18   佐賀県健康福祉政策課